旅の空色
ホテル グランデコ
福島県裏磐梯にある東急リゾートサービスの系列ホテル。
磐梯朝日国立公園の一角にあり、冬はスキー場として、
春夏秋はトレッキングやテニス、パークゴルフ(※1)、
プールなど総合レジャー施設として、
裏磐梯では随一と言える施設を有している。
※1 私はやったことはないが、クラブ1本で18コースを回る準ゴルフ。
パターゴルフよりも本格的で、子供から気軽に参加できるのも良さそうだ。
宿ホームページ→(外部リンク)http://www.grandeco.com/hotel_resort/
[筆者評]
お正月過ぎに家族スキー合宿基地として利用。
(料金が高い正月はずらしたが、正月明けすぐの4日ということで
通常よりはやや高い料金となってしまった)
ホテル前がスキー場で便利なことと
息子の大好きなプール(室内温水)があること、
裏磐梯ではもっとも施設が充実していることなどで選択。
また別料金になるが、本格鉄板焼きを家族にご馳走したい気持ちもあった。
最上階4階、和ツインルーム(34u)を家族3人で利用。
バイキングプランで大人1人2万7千円。
(別途、鉄板焼き料金+7000円)
裏磐梯、西吾妻山の一角、西大嶺の頂、
通称デコ平に広がるスキー場は長い頂に
多様なコースがあって、ファミリー利用から
本格スキーまで多彩な楽しみがある。
とりわけメインのコースは長さ4kmの緩やかな斜面で、
初心者から上級者まで滑り甲斐があるだろう。
(メインコースは上りがゴンドラで約10分、
下りは家族でたらたらと滑ってきて30分ほど掛かる。
ホテル宿泊者は優先的にゴンドラに乗れる特典もうれしい。
ゴンドラ駅前のリフトを2本乗り継いでも
ゴンドラ山頂駅横まで行けるので、
混み具合を見て使い分けた方がいいだろう)
グランデコスキー場サイト→http://www.grandeco.com/
このスキー場は会津でも標高の高いところにあり、
暖冬であったこの年も、8割方のコースが滑走できて、
たまたまだが救われた形となった。
(周りのスキー場が暖冬でほぼ全滅だったので、
平日にもかかわらずいつもよりも混んでいたと思う。
その点でも宿泊者特典は大変役立った)
ただ国定公園にあるために、自然保護の観点から
ゴンドラやリフトは早めに、15時半には止まってしまう。
もちろんナイターもない。
しかし総合的には特にファミリー層には
評価が高いスキー場のようだ。
あとスノーボーダーも多いので注意が必要。
私も一度初心者の若い女の子に突っ込まれた。
ボードは急には止まれない!
さすがに別料金を支払っただけあって
鉄板焼きコースは満足度が高かった。
鉄板焼き専用のカウンターに専属のシェフと向き合って
調理仕立ての料理を食べるやつだ。
先付けやお造りから始まり、
焼き野菜、海鮮焼き、ステーキ、ガーリックライスといった
コース料理で、シェフとの会話も弾んで、
2時間超の時間もあっという間の素敵なひとときであった。
正月ということもあり、またこの設備があったので、
せっかくだからと思い切ってこの鉄板焼きを別注で頼んだのだが、
嫁にはもちろん息子にとってもいい体験&思い出となったようだ。
またこのイベントがこのホテルでの不満を少し和らげる効果もあった。
というのもスキー場とこの鉄板焼き以外は、
値段の割には満足度は高くなかったと言えるからである。
まず部屋であるが、和ツインルームでおよそ34uあるというが、
二人での利用ならともかく、大人3人での利用となると、
(息子は中学1年生で、すでに体格はほぼ大人である)
民宿での雑魚寝と変わらない手狭さを感じた。
定員4人とあったが、4人目はバルコニーしか
居場所がないじゃないだろうか?(半分冗談)
もともとはカップル対応用にデザインされた部屋の作りで、
そこに時代に合わせて畳を設え、
無理無理ファミリーにも利用可能にしたように私には思われた。
ゆえに部屋風呂はゆったりした洒落た作りになっているのだが、
逆に無駄な空間ともなっていた。
(風呂は大抵はホテルの温泉大浴場を使ってしまうため)
また洗面台も洗練されたデザイナーズ仕様ながらも、
使い勝手がとても悪くて、どんな感性で取り付けているんだと、
ホテルのセンスを疑った。
このホテルでは3人以上の利用ならば、
値は張るが50uを超える部屋を選んだ方が
過ごし易さの点からは賢明であろう。
また大浴場もホテルの規模に比べると手狭に感じられて、
お湯も単純泉と特徴もなく、ちょっと残念に感じた。
(裏磐梯の他の温泉は茶褐色のにごり湯なのに
なぜこのホテルは無色透明の単純泉なのか?)
温水プールも息子とは一応楽しめたが、
ちょっと清潔感が足りないというか、
ホテルプールらしく、きりっとしてほしく思った。
東急系のホテルは、以前「今井浜東急リゾート」を利用したことがあり、
また夏の旅行にと蓼科東急ホテルを研究したが、
高級ホテル路線というよりは、一般よりワンランク上の、
上級雰囲気路線ホテルと言えるかもしれない。
プリンス系ホテルも同じ路線と私は感じている。
最後に、朝食バイキングもショボく、低評価であった。
夕食にバイキングを選ばなかったのは救いだったかもしれない。
(良い印象)
◇ゲレンデが目の前で便利。宿泊者特典もうれしい。
◇スキー場は初心者から上級者まで充実したコースで滑り甲斐がある。
◇春・夏・秋も遊びが充実している。
(悪い印象)
◆部屋が前時代的で手狭。
(他の宿泊施設にも見られるが、建てた時代の所以か、
もしくは東急系ホテルの経営コンセプトの結果であろう)
◆朝食バイキングが貧相。
◆夜に子供が楽しめる施設がない。
○お正月明けということで、まだ料金が少し高かったため、
満足度のハードルが上がって厳しい評価となった面もあるが、
全体としても、値段にサービスが追いついていないように感じられた。
おそらくは、これが”東急ホテルスタイル”なのだろうと
「今井浜東急リゾート」の体験と合わせて、納得した面もある。
息子には、やはり部屋の狭さと、夜の過ごし方のなさに不満があるようだった。
ただやはり鉄板焼きはご満悦だったらしく、肉には塩も合うなどと
生意気を語っていた。牛脂をそぼろ状に焼いた珍味もお気に召したそうだ。
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ゴンドラの頂上駅付近で撮影。息子と嫁。
嫁は身長165cm程だが、見た通り中学1年坊の息子は
ほぼ同じ大きさとなっている。
写真の空模様のように天候に恵まれず、
小雨交じりの滑るにはやや厳しいコンディションだった。
また暖冬のため、雪が雨を含んで、
1月だというのにコースの部分部分がアイスバーン状になっていて、
雪質も重く、滑るのにあまり良くない状態であった。
ただ暖冬で困っているスキー場ばかりの中で
たまたまであるが雪には恵まれたスキー旅行であった。
そろそろボーゲンにも馴れてきた息子のために、
2日目は個人指導のコーチを雇った。
子供2時間14000円で少々割高にも思えたが、
家族1人加わる毎に+1000円ということだったので、
私たち夫婦も参加して、3人で習うこととした。
いつもはあれこれと小うるさい親が、
低姿勢で人から物事を習う姿を見せるのもいい機会であろう
などと考えていたら、何のことは無い、
私が一番呑み込みの悪い生徒で少々恥をかいた。
まあ親の恥をかく姿を見ることもひとつの経験である。
改めてスキーを習ってみると、力任せに無理にエッジを立てて
曲がっていたことなどに気付かされて、息子共々いい勉強になった。
スキーに限らずまた是非こんな機会を持ちたく思った。
後日談であるが、このスキー旅行後にあった中学校のスキー合宿で
息子はこれまでの何度かの練習機会が生きて、
友達たちにいい格好を見せられたと、上機嫌で帰ってきた。
学年で一番上手というわけではないけれど、
なんか自信が付いたようだった。
ヘンな自信でないことを祈るが‥。