旅の空色


若竹の庄 わかたけのしょう


 栃木県鬼怒川温泉にある旅館。
手頃な料金でワンランク上の宿。

宿ホームページ→(外部リンク)http://www.wakatakenosyou.co.jp/

[筆者評]
 できたばかりの旅館として
テレビで紹介されたのを見て予約。
和室12畳と広縁の部屋を夫婦で利用。
大人一泊二食付き2万2千円。

新築特有の真新しい木の香りでいっぱいだった。
天井の高いエントランスホールに
ちょっとした竹林があって、
旅館の名の由来を醸し出していた。

ただ部屋は私には手狭に思えた。
(嫁に予約を任せたのでケチったかと思ったが、
この部屋の他には10畳+4畳半の2間タイプだけで
2種類の部屋からの選択肢しかなかった)
また部屋からの景色も、場所が悪かったのか、
山間の田んぼの向こうに山ありといった
ありきたりの景色だった。

正直、夕食の献立も当たり障りのない
特徴のない内容だった。
個室食事処も狭く感じ、
給仕のタイミングが悪く、
温かいもの、冷たいものを出す間が
空いたり、狭まったりと
アンバランスで、間合いが合わなかった。
また酒を頼んでもすぐに出てこなかった。
(私は盃が空くと食事がそこで止まってしまう)
給仕を担当した仲居が20代前半とみられる若さだったので、
未だ経験不足で気が回らないのか、
それとも担当が多くててんてこ舞いしているのかは
わからないが、食事にちょっと水を差した結果だった。
(できたばかりの旅館だったので、
研修がまだ十分に行き届いていなかったのかもしれない。
ただ若さ云々は関係ないかも。
山形あつみ温泉の「萬国屋」で食事の給仕をしてくれた
同じ年頃の若い仲居は、笑顔に愛嬌、楽しい会話で
感心するほど接客が上手だった。
どこか夜の街で修行してきたんじゃないか
と思うほどだった。
「後で部屋に遊びに来てね」という友人のおやじ突っ込みにも
笑顔で上手にかわしていた。
明らかに他の客にも好感が持たれていた様子だった)

食事の量が少なかったためだろう、
夕食後しばらくして何か食べたくなったので
館内の食事処でラーメンを食べたのだが、
新築の真新しさに、店内の客の少なさが加わって
なんだか寒々しい雰囲気であったのをよく覚えている。

風呂も思ったほど広くは感じられなかった。
内風呂に露天風呂、壺風呂2つにサウナといった内容で、
サウナが夜7時に閉まってしまうのが
不思議で不満だった。
酔ったお客に事故がないようにとの配慮らしいが、
こんなに早く閉めるのは初めて聞いた。

総じて、今回の宿は手際の悪さもあり、
残念ながら不満が多かった。
ただここ3年いい宿に泊まり続けていたので、
同等の目線での評価はちょっと厳し過ぎるかもしれない。
事実、うちの近所のお客さんで毎年この宿を
親子孫3代で訪れるのを楽しみにしているという人がいた。
鬼怒川辺りは、安い大衆旅館が多いので、
その中でもちょっと贅沢な宿というのが
この旅館の売りかもしれない。

(良い印象)
◇ちょっと値段のいい大人向けの旅館か。
◇竹林にそよ風が吹くような、
 さわやかなデザインの宿でしょうか。
(悪い印象)
◆(私たちには)料理の量が少なめだった。
◆接客が未熟だった。
◆館内施設がなく、夜は手持無沙汰だ。
 
息子とは、大人向きなので一緒には行かないだろう。

ひとつ戻る

この近辺で私が最近(平成26年現在)注目している宿は
大江戸温泉物語グループの「ホテルニュー塩原」だ。
基本このようなバイキングプラン中心の安宿に興味はないのだが、
先日この手の宿をいろいろ紹介するテレビ番組を見ていたら、
一番の好印象の宿だったからである。
バイキングも充実してそうだし、
マグロの解体ショーもあるそうだし、
そして専属の歌手「宇都宮晃」なるショーも
一度見てみたくなったのだった。
私も一度行ったら案外はまるかもしれない。