旅の空色


ホテル洲の崎 風の抄 すのさき かぜのしょう 


 千葉県館山市、西に飛び出た半島の突端、洲崎にある旅館。
比較的手頃な値段で美味い海の幸が満喫できる。

宿ホームページ→(外部リンク)http://sunosaki.com/

[筆者評]
 春先にテレビの紹介を見て、
すぐに最上階の露天風呂付き客室を押さえようとしたが取れず、
仕方なく次の間付きの客室とした。
10畳と8畳の2間続きを
大人6人子供2人で利用。
大人一泊二食付き1万8千円。

私が訪れた時には確か
露天風呂付き客室は3部屋しかなかった記憶がある。
(今は6部屋あるようだ)
うち2部屋がコネクティングできるような話だったので、
その2部屋を使おうと思ったわけだ。
当日使った次の間付きの客室は8人では手狭だったが、
その分料金が安く済んだし、
何よりも料理がよかったので、
その不満は吹き飛んだ。

料理は部屋食で、正に磯づくしといった内容であった。
大きな舟盛りとは別に、
大きな伊勢エビの刺身と大きなアワビが一人ずつ付いた。
アワビは躍り食い、刺身、ステーキから
それぞれ好きな料理法を選べた。
海鮮懐石風料理で、食べ切れないくらいの
ご馳走が次々と出て来たが、
我が家の家訓に乗っ取り平らげた。
(子供2人は寝具貸し出しのみの対応だったので、
ちょいちょい食べさせてちょうどよかった)

大浴場はさほどの大きさではなかったが、
外の緑がよく見れて、開放感のある
気持ちよい風呂であった。

施設はカラオケルームがあって利用した。
また朝はトンビの餌付けのイベントがあり、
子供はもちろん大人も楽しめる。

全体的には海の宿らしく磯料理旅館といったところか。
加えて部屋が大きめになっていて、
料理とくつろぎを満喫できるといった感じだ。
宿の目の前に小さな港があって、
海辺らしい雰囲気を醸し出している。
魚好きにはたまらない宿だろう。

(良い印象)
◇料理の内容の割に料金が安めだ。
◇空気、料理ともに磯の香りを満喫できる。
◇特に車なら東京からのアクセスがよい。
(悪い印象)
◆規模からすると妥当なサービス内容だろう。
◆子供は夜することがないかな。
 
息子は当時1才半で、2つ年上の従兄弟のたっくんに
とんびのエサやりの如く、いいように遊ばれていた。
現在の息子は魚アレルギーなので、磯料理は向かない。
(今このような宿には先方に相談して、
無粋だが息子の分は肉料理を頼んでいる)

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この宿を利用して感じたのは、
魚料理、特に伊勢エビ、あわび、金目鯛などの高級食材は
伊豆半島より房総半島の方が随分と安いということだ。
今まで(平成25年まで)泊まった宿で
伊勢エビとあわびは一番大きかったし、料金も安かった。
(金目鯛は「佳遊亭」が一番大きかった)
房総は伊豆に負けないそれら魚介類の水揚げがあるそうで、
いいものを安く食べるなら房総かもしれない。

ただ伊豆半島と房総半島を比較した場合、
房総の弱点はレジャー施設が少ないことか。
天気さえ良ければ、そして海が好きなら
いい海水浴場があるが、
雨降りになると、たちまち行き先に困ってしまう。
その点伊豆半島、特に東伊豆はレジャー施設が多彩だ。

この宿の近くで私がお勧めする海水浴場は
「沖の島海水浴場」である。
海上自衛隊館山航空基地の海っぺりにある
この海水浴場は、ちょい沖にある沖の島まで
砂で陸続きになっていて、
砂の渡しの両岸で海水浴が楽しめる。
また沖の島の岩場は小蟹や小魚がいて、
磯遊びも楽しい。
水も砂もきれいで、波も穏やかなので、
小さな子供も安心して遊べる浜である。
もちろん監視員もいる。
ただ弱点はトイレが仮設のものしかないこと。
(とても清潔とは言えない。
息子はもう二度と使いたくないと怒っていた)
また公設のシャワーもないので、
体を洗う水は持参した方が賢明だ。
(海の家が2軒ほどあるが、シャワーもトイレも有料だ。
コンビニも浜へ続く長い道の入り口を最後に
浜の周りにはない)
この沖の島海水浴場については
平成22年8月および平成21年8月のコラムに書いています。
(コラムは後日掲載予定)

あと泊まったことはないが、
「洲の崎 風の抄」の2kmほど手前、
「休暇村 館山」の目の前の海水浴場もいいかもしれない。
ここは正にシーサイドホテルである。
公共の宿なので料金も安いし、
バイキングで出される魚介類は評判がいいようだ。
ただ部屋は一世代前の狭さである。
(日帰り入浴で利用した時に覗いた)
またトップシーズンは予約が取りにくいようだ。

「休暇村 館山」ホームページ→(外部リンク)http://www.qkamura.or.jp/tateyama/